グラボ付きPCで特定のソフトだけ起動できなかったりインストールできなくて困った話。



何故だか特定のソフトウェアだけ起動しない。「このPCと相性が悪かったのだろう」と諦めてはいませんか?
この記事は「もしかしてBIOS,UEFIでIntel内蔵グラフィックスを無効にしてませんか」というだけの話を長々と綴っていく記事です。



はじまり

ソフトウェアをインストールしていざ起動、ショートカットをダブルクリックし画面が現れるのを待つ。
そんなよくある行動だが今回はいつも通りにはいかなかった。待てどもソフトウェアが起動しないのだ。

不思議に思いながら『タスクマネージャー』の「プロセス」欄を見ながら、もう一度ショートカットをダブルクリックする。お目当てのソフトウェアはすぐさまタスクマネージャーに現れ、そして1秒後には消え去った。

「インストールで何かミスったかな?」と再インストールし試すが症状は変わらない。「PCと相性が悪かったのかな」と自分を納得させたかったが、これまでにも起動できないソフトウェアがあったりインストールすらできない物もあり、流石に自分をごまかしきれない。
ということで、拙いPCスキルを駆使して原因を探っていくことにしました

環境

CPU:Intel Core i5-6600K
GPU:NVIDIA GTX980
MB:ECS Z270h4-i
OS:Windows 10

この記事は主にグラフィックスボードを付けている方が陥りやすい感じの問題っぽいです

ヒントはイベントビューアーに

Windows歴も8年を迎えようやく初心者も脱却しようかというお年頃、そんな僕はWindowsで困ったときに頼る相手を知っている。
何を隠そう『イベントビューアー(eventvwr)』だ。

ちなみに出し方は
Windowsボタンを押して検索ボックスに『イベントビューアー』と書いても出てくるし、Winボタン+Rボタンの「ファイル名を指定して実行」で『eventvwr』と書いても出てくるぞ

『イベントビューアー』はWindows上で起きたエラーやインストールされた履歴など様々なイベントのログを見れるもの
つまり、こいつで今回のソフトウェアが起動しない(エラー)理由を調べれば原因がわかるというわけ。

というわけで、さっそく見ていこう。
ログはかなりの数がありそれぞれカテゴリ分けされているので、条件に合ったカテゴリを選択する。
今回はソフトウェア(アプリケーション)が起動しないので左側の欄から「Windowsログ→Application」を選択。

カテゴリを選んだら、真ん中の欄から該当するログを探します。今回の場合は「Application Error」として記録されていました。
該当するログを選択すると下側に詳細が表示されます。

起動しないソフトウェアのエラーログ詳細から一部を抜粋するとこんな感じ。

SVP
障害が発生しているアプリケーション名: SVPManager.exe
障害が発生しているモジュール名: igdrclneo32.dll

障害が発生しているアプリケーション名: clinfo.exe
障害が発生しているモジュール名: igdrclneo32.dll

DaVinci Resolve
障害が発生しているアプリケーション名: Resolve.exe
障害が発生しているモジュール名: igdrclneo64.dll

というわけで『igdrclneo』という何者かが原因というのがわかりました。

原因不明で悩んでいたものがようやく原因が分かった。まだ治ってはいないがこれだけで少しホッとする。
『イベントビューアー』は優秀ですね、使い方がわかるだけでいろいろと役立ちます。

igdrclneoって何です?

『igdrclneo』が原因であることは突き止めた。あとはこいつがどこのどいつか調べて何かすれば治るはず。
というわけで『igdrclneo』でGoogleさんに聞いてみる、しかし何も出ず。ほんとお前誰だよ

しかしググってる途中に似た名前の検索候補が出ていた、それが「igdrcl64.dll」。
名前的に恐らく親戚だろう。この名前で検索するとそれっぽい答えがでてきた。

assause 日付: 2016/07/05 20:57
igdrcl64.dllは、Intel HDのドライバの一部のようです。
GPUパフォーマンス機能との処理上、
起動時に何かのタイミングで読み込みしている可能性があると思いますが、
理由があってアクセスができなかったりするのではないでしょうか。
まずはIntel HD Graphicsのドライバを更新してみてはどうでしょうか。
引用:https://forums.adobe.com/message/8858577

いわれてみると「Intel Graphics Driver」の頭文字でigdだしそれっぽい。
な~んだ、Intel HD Graphicsのドライバーを入れなおせば治るのかと思い、さっそくインストールしていく

こちらから対応するドライバーをダウンロードします。
https://downloadcenter.intel.com/ja

そしてインストール途中でこんな画面が現れた。
エラー
このシステムは、このソフトウェアをインストールするための最低要件を満たしていません。
???????????????
マイPCにはintel CPUが入っているので最低要件は満たしているはず。いったい何を言ってるんだこいつは



何かがおかしい。不審に思って『デバイスマネージャー』を開く
『デバイスマネージャー』はPCが認識しているデバイスを表示するもの

Intel HD Graphicsがいるはずの「ディスプレイアダプター」を開くと......いない。
そもそもIntel HD Graphicsを認識していないのである。これではドライバーを入れようがない


BIOS,UEFIでIntel Graphicsを無効にしていませんか?

「そもそもIntel HD Graphicsを認識していない」
CPUを認識しているのに内蔵グラフィックスを認識していないとなると、怪しいのはマザーボードのBIOS,UEFIあたりかな~と思いつつ、とりあえずググってみる。

Windows 8.1でIntel HD Graphics 4600に接続したディスプレイを検出できない問題と解決策
http://did2memo.net/2013/10/19/windows-8-1-intel-hd-graphics-4600-display-driver-issue/
Z87-PRO:オンボード出力とグラフィックカード出力の同時利用(マルチディスプレイ)について
http://did2memo.net/2013/10/18/z87-pro-on-board-graphic-and-video-card-graphic/

この辺になんかそれっぽいことが書いてあったので参考にさせてもらいました。

というわけでUEFIを弄ってIntel Graphics Driverを認識させましょう。
「Chipset→IGD Multi-Monitor」がDisabled(無効)になっているのでこれをEnabled(有効)にします

はい。出来上がり!
あとは保存してWindowsを立ち上げれば大丈夫なはず
まったく関係ないどうでもいい話なんですけどECSのUEFIは本当に使いにくくてイライラして来ます。値段が高くてもやっぱり断然大手が良いですね。実感できます。ほんとに


さっそくWindowsを起動して「デバイスマネージャー」を開くと...認識してる!


今まで起動できなかったソフトウェアのショートカットをダブルクリック
あっさりと起動するソフトウェア

長い苦しみから解放され、胸がス~っと晴れ渡る


おわりに

そういえば、UEFIがグラフィックボード側のHDMIから見られないからと適当にUEFI設定を弄ったことを思い出した。恐らくあの時にIntel HD Graphicsを無効にしてしまったのだろう。
やっぱり適当はダメですね、あとから非常に面倒くさくなる

設定弄ってすぐに問題が現れれば、設定が原因だとすぐにわかるのですが
この問題は一部のソフトウェアだけが起動しなかったりインストールできないって感じで、関係ないソフトウェアは普通に動くので問題発覚が遅れてしまい、何が原因かわかりづらくなってしまう。

今回の問題はIntel Graphicsを無効にしていたために起きたことであるため、そうなるとグラボ無しの方はそもそも画面が見られないので関係ないのかな?

というわけでグラフィックボードを付けている方で似たような問題にぶち当たった方は試してみてください。
治ると良いですね。

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